術後回復促進のESSENSEとは?
ESsential Strategy for Early Normalization after Surgery with patient's Excellent satisfactionの略称で、日本外科代謝栄養学会による臨床的成果を目的としたプロジェクトの名称。
プロジェクトの基本方針:
「手術の安全性を向上させつつ、患者満足をともなった術後回復促進対策のエッセンスは何かを検討し、これらに関する科学的根拠に基づいた情報を提供する」
2002年のESPEN、2005年FearonによるコンセンサスレビューによってERAS protocolは整理され、日本にも輸入されて多くの外科医、麻酔科医が興味を示すこととなった。22項目の推奨事項を我が国で展開する際には、そのまま適応するのではなく、各項目の本質的な意義を吟味し、エッセンスを抽出把握していくことが望まれるため、まずは早期回復促進のための基本理念(key word)を以下の4点にまとめた。各項目をクリックして、それに関連した構造化抄録の形で文献をご覧いただき、各施設での周術期管理改善の参考にしていただきたい。
ESSENSE 基本理念 |
生体侵襲反応の軽減 身体活動性の早期自立 栄養摂取の早期自立 周術期不安軽減と回復意欲の励起 |